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狛江市議会一般質問(H29第1回定例会)辻村ともこ
1問目『防災・減災機能強化に資する「無電柱化」について』
今回は、防災機能強化、減災機能強化に資する「無電柱化」について、狛江市の防災を中心に、安全、景観などを含め質問致します。
 戦後、急増する電力・通信需要に対応する為、多くの電柱が建てられました。その結果電柱は現在わが国には約3,600万本もあり、現在も毎年約7万本のペースで増え続けています。海外の人は、この様子を見て「日本は蜘蛛の巣のような電線に覆われている街並み」と言うそうです。景観にも支障が出ている事は間違いありません。
 では海外ではどのようになっているのか調査した所、ロンドン・パリなどのヨーロッパの主要都市や香港・シンガポールなどのアジアの主要都市では無電柱化が100%既成されているのに対し、日本の無電柱化率は東京23区で7%、大阪市で5%と立ち遅れています。

 無電柱化電柱は、こういった景観に関する意義もさることながら、地震大国であるわが国においては、災害時の電柱の倒壊による道路閉塞を防ぐとともに、電線類の被災を軽減し、電気や電話などのライフラインの安定供給を確保します。1995年阪神淡路大震災においては、電力で4500基、通信で3600基の電柱が倒壊し、倒壊した電柱や電線が通路の通行を阻害、生活物資の輸送に影響を与えたほか緊急車両の通行にも支障を与え問題となりました。また、2003年宮古島台風でも大地震800本倒壊、2011年東日本大震災では、5万6000本以上が倒壊、2013年では埼玉県の竜巻により46本倒壊など、自然災害に弱い一面を見せます。
 さらに、阪神淡路大震災においては、電話回線被災率において、架空線と地中線の被災比率に80倍の開きがあった事が大きな話題となり、我が国の震災の被災を最小限に抑える為に、無電柱化が防災上、大きな意義を持つことは広く認識されました。

 同時に、高齢者や障害者、通学路における児童生徒と車、自転車の事故の大半が、電柱をよけようとして起こったのもだとの警視庁の調査結果も出ており、安全で快適な歩行・走行空間の確保のためにも、無電柱化は有効であるといえます。

我が国は、無電柱化は、昭和61年度から3期にわたる「電線類地中化計画」など、平成11~15年度の「新電線類地中化計画」、平成16~20年度の「無電柱化推進計画」に基づき、整備を行ってきました。現在は、「無電柱化に係るガイドライン」に沿って、無電柱化は、
「防災」、「安全・快適」、「景観・観光」の観点から推進されています。主に、市街地の幹線道路や安全で快適な通行空間の確保、良好な景観・住環境の形成、災害の防止、情報通信ネットワークの信頼性の向上、歴史的街並みの保全、観光振興、地域文化の復興、地域活性化等に資する箇所において、地中化以外の手法も活用しつつ無電柱化を進めています。
 
そして、昨年平成28年12月国会にて、我が自民党ITS推進・道路調査会無電柱化小委員会で進めてきた電線の地下埋設などの計画作成を国に義務付ける無電柱化推進法が、今国会で成立しました。本計画では、電柱の新設抑制や撤去に向けた目標を盛り込むことや、政府に対し財政・税制上の措置を求めていることが法律の柱となっています。

そのような中東京都における取組みについては、既に積極的に都知事が無電柱化を推進しており、平成29年度の予算の三つのシティにおける「セーフ シティ」の実現に向け、まずはじめに無電柱化を取り上げ、平成28年度補正予算にて700億円の「無電柱化推進基金」を創設しました。内容としては、都道だけではなく、都道とクロスになっている区市町村道の無電柱化に対しての補助もすることを明記し、その対象について、全ての区市町村道に拡げていくということで、取組を加速させると発表がありました。
また、昨年は無電柱化を推進する257自治体の集まる首長会も出来、益々日本の無電柱化が進む土壌が出来ています。

我が狛江市では、日本一安心安全なまちを目指し、様々な取組みを積極的に進めていますが、防災・減災、安全な歩行空間確保また、良好な都市景観を確保するために無電柱化推進は、大変重要なファクターではないかと考えます。

一問目は、当市の無電柱化に対する現状と課題、今後の取り組みについてお伺いします。

【質問1】
狛江市における無電柱化の位置づけについて、基本計画などにその文言そのものは有りませんでしたが、平成28年から43年まで定めた狛江市景観まちづくりビジョンには、電柱・電線が景観上好ましくないと言う課題があげられていました。当市においても前向きな検討がなされているのでしょうか。また計画を策定するにあたりその位置づけについてお伺いします。
再質問は自席より行います。
【答弁1】(参与)
昨年12月に国会で成立された「無電柱化の推進に関する法律」では、第4条の地方公共団体の責務として、「地方自治体は基本理念にのっとり、無電柱化の推進に関して地域の状況に応じた施策を総合的、計画的かつ迅速に策定し、及び実施する責務を有する」となっております。また、国や都道府県が定める無電柱化推進計画を基本として、市町村も無電柱化推進計画を定めることが努力義務となっています。無電柱化は防災面で有効性があるものの、法の成立から時間が経っていないこともあり、今後国がどのような時期に計画策定されるか明確になっておりませんので、国を含め、東京都、他自治体の動向を注視していきたいと考えております。

【質問2】
無電柱化の防災面での有効性の認識はあるとのことです。また同行を注視すると確認できました。
では、現在狛江市における電柱の本数及び過去5年間の増加推移をを教えて下さい。
【答弁2】(参与)
平成24年度末と平成28年度末との比較を答弁させていただきます。平成24年度末が東京電力、NTT合わせて4,024本。平成28年度末4,116本。平成24年度末と平成28年度末の比較で92本の増でございます。

【質問3】
現在既に無電柱化されている路線について、場所及び市内都道、市道の総距離に対する比率をを教えて下さい。
【答弁3】(参与)
無電柱化されている路線でございますが、都道で申しますと世田谷通り、松原通り、狛江通りのそれぞれ一部に施工されております。市道は狛江駅北口ロータリー、狛江市立第一中学校北側にある市道881号線となっております。都道に関しては市内での延長が10.57kmに対して、無電柱化路線の延長は1.71kmで約16.2%が施工され、市道に関しては市道延長117.81kmに対して、無電柱化路線の延長は0.23kmと約0.2%となっております。なお、多域地域全体のこれまでの無電柱化の状況ですが、平成27年度末現在の都道のみの統計しかございませんが、整備対象延長1,040kmに対して整備済延長174kmで地中化率は約16.7%となっております。

【質問4】
多摩の中で都道整備率は平均的であり、市内市道においては、99.8%未実施とのこと。ほとんど無電柱化されていないとのことが分かりました。
国においては、無電柱化推進法において、一定の条件のもと、電柱新設の禁止がだされました。そして東京都においては、道路法第37 条により、都道全線(道路延長:約2,200km)を指定し、電柱の新設を禁止するものです。当市においても適応されるのでしょうか。
【答弁4】(参与)
道路法第37条第1項では「道路管理者は、交通が著しくふくそうする道路若しくは幅員が著しく狭い道路について車両の能率的な運行を図るため、又は災害が発生した場合における被害の拡大を防止するために特に必要があると認める場合においては、(中略)区域を指定して道路の占用を禁止し、又は制限することができる。」となってございます。狛江市内の都道に関しても適用されるものと認識をしておりますが、狛江市の管理する道路においては、この条文を適用することは現時点では考えておりません。しかしながら、今後都市計画道路等の幹線道路が新規に整備される場合には、前向きに取り組んでいきたいと考えております。

【質問5】
是非前向きな取組みをお願いします。しかし、無電柱化の進捗率はこの30年を見てもあまり進んでいません。無電柱化が進まない原因はどのような理由があるのでしょうか。
【答弁5】(参与)
無電柱化が進まない原因については、大きく2つの理由があると言われております。
一つ目がコストでございます。材料費や施工費が高いことなどから、電柱化と比較して10倍から20倍高くなると言われており、このコストを誰が負担するのかという問題がございます。
二つ目といたしまして、施工性の問題でございます。現在、コスト削減のために材料を開発中のようですが、現状では特殊で高額な材料に加え、施工が難しく長期間の工事となってしまうこと。また、日本の道路は比較的狭いところが多く、工事が困難になるケースや障害が発生した場合に、架空線に比べて埋めたものを掘り起こしてからでないと復旧作業ができないことから、復旧に手間がかかるなどの難点があることから、進まない理由となっています。

【質問6】
コストと施工性とのことです。
無電柱化手法においては、例えば、先進都市であるロンドン、パリ、ベルリン、ニューヨークなどは、直接埋設方式を取り、設置費用も低く抑えられていると言います。現在、国は低コスト化に力を入れ、技術検討費に予算を付け推進を加速させています。さらに平成28年4月国土交通省は電線を地中に埋める深さの基準を交通量に応じて80㎝から35㎝まで浅くしました。この背景には、各地域の市内業者の施工を可能とする為の技術革新の推進が目的とも言われ、地方創生への期待もあるようです。
 積極的な自治体は、工夫を凝らし効率的な手法を採用し始めました。例えは石川県金沢市は、電線を建物の軒下に設置する方式を採用しています。
民間も機材の小型化など安価な技術の開発を進めている。官民が連携し、さらなるコスト低下を進める必要もあると思います。

経費について現実的な予算提示が無い限り取り組むことはできないと思います。そこで、東京都は、、狛江市を含む市区町村路線について、どのような方針を示したのかお伺いします。
【答弁6】(参与)
本年1月24日に都庁において、東京都無電柱化促進連絡会議がございました。この会議は、年1~2回程度開催され、今回で第17回を向かえるものでございます。そのなかで、東京都の策定した実行プランでの無電柱化の位置付けや無電柱化推進に関する法律の成立に伴い、その内容についての説明がございました。また、今後の無電柱化に対する情勢が大きく変わっていくことが見込まれるため、今後の区市町村の無電柱化を進めるにあたって、財政・技術支援を更に拡充していきたいとの説明もあったところでございます。

【質問7】
市内業者育成の観点と事業者間競争を促すコスト削減策について
東京都の無電柱化事業の取組みにおいては、無電柱化推進計画の策定に係る経費として、低コスト手法の導入等に取組む区市町村で路線を選定し、東京都へ上げた場合、今後補助対象路線として検討に上がる可能性が示されたとお聞きしましたが、市内業者育成の観点から、無電柱化に関する庁内作業会議や業者説明会準備等をしているのでしょうか。狛江市は、今後補助金申請へ前向きに検討をされるのかお伺いします。
【答弁7】(参与)
先ほどの会議のなかで示された東京都からの財政支援の内容について、具体的なものは現在整理中と聞いておりますが、無電柱化に取り組む路線の事業化に向けた検討にかかる費用及び事業化の実施にかかる費用の補助との説明がございました。今後、詳細な採択条件等が示され合致するような補助であれば、事業化に向けて、前向きな検討をしていきたいと考えております。
また、現時点では無電柱化に関する庁内外の会議体や説明会等は考えておりませんが、もし仮に事業化する場合には、実施予定路線を位置付けるための推進計画の策定が必須となるため、その策定する過程のなかで実施する可能性はあるものと考えております。

【質問8】
しっかりとした取り組みを期待します。
次に通学路の安全対策に無電柱化についてお伺いします。
狛江市では、日本一安心安全なまちをめざし市政推進をしていますが、平成22年夏から始まった全国の公立小学校など約2万校で行った緊急点検で、対策が必要とされた危険箇所の9割超が解消され、狛江市においても同様に成果を出しています。平成28年度交通事故件数は、都内最低件数であったとして大変誇れる実績だと考えます。
しかしながら、交通事故の内訳の内、通学路での自転車・自動車との接触事故は増加傾向にあり、注意が必要と言える状況です。
先日も市内通学路にて、登校途中の児童と自転車の接触事故があり、それぞれ法令順守して児童は右側通行、自転車は左側走行をしていたそうですが、電柱をよけようとして出た子供に自転車が当たってしまったとのことでした。これは自転車と人との事故に多く見られる、電柱をよけて歩くことにより、車道にはみ出した歩行者と自転車等がぶつかってしまうケースであります。
国は対策を講じる自治体への財政支援として、平成22年度補正予算で、通学路の安全対策や道路の無電柱化などに使える「防災・安全交付金」を創設しました。
予算規模は約1兆円となっています。狛江市教育委員会では、通学路内事故の内訳と対策について、調査・対策をどのようにしているのでしょうか、
また、防災・安全交付金について、無電柱化も入っていますが、検討の必要がある場所もあるかと存じます。お考えと共に、検討をお願いしたいと思いますが、お伺いします。
【答弁8-1】(教育部長)
児童生徒が関わる事故が発生した場合、児童生徒が在籍する学校から教育委員会へ事故報告が届きます。事故報告の内容で必要と認められる場合には、教育委員会事務局職員が現場の確認を行います。さらに現場確認の結果、対応が必要と判断された場合には、道路管理者へ対応の要請を行います。また、学校では、児童生徒に対して改めて交通安全指導を行っています。

これまでの通 学路安全対策推進会議では、道路上の電柱についての安全上の観点の検討は行われていませんが、今後は電柱も含め検討していきたいと考えます。
【答弁8-2】(参与)
 事業化にあたっては、補助金等の確保について検討してまいります。

【質問9】
通学路の安全点検において、今まで項目に入っていなかった、危険箇所の無電柱化も考察に入れて頂けるとの事です。よろしくお願い致します。
今後の取組みについて
全国245人以上の首長からなる「無電柱化を推進する市区町村長の会」が発足し、会長の山下和弥・奈良県葛城市長らは1日、首相官邸で安倍晋三首相と会談し、電線の地中化を推進する法案の早期成立と予算確保を要請。 首相に提出した要望書は、法案に基本理念や推進計画の策定などを明記し、無電柱化を進める地方自治体の負担軽減を求めたものであると言います。
高橋市長にも、是非参加をお願いしたいと思います。

また、無電柱化の必要性は、日本一安心安全なまちを目指す狛江市においては、大いにあると思います。お年寄りや子供、障害者の方の為のバリアフリーなまちづくりも大切なことです。
是非、市長には、無電柱化推進における意気込みと、今後、自転車ネットワーク計画も策定されるとのことですが、調査に関しては、無電柱化の必要な場所の検証についても行うのは、有効かと存じます。
2020オリンピックパラリンピックに向けて、東京都と連動し、いつ来てもおかしくない震災に備える為にも無電柱化についての推進をお願いしたいと思います。市長の考えをお伺い致します。
【答弁9】(市長)
 「無電柱化を推進する市区町村長の会」は「積極的に政府や民間等との連携・協力を図り、無電柱化のより一層の推進により、安全で快適な魅力ある地域社会と豊かな生活の形成に資すること」を目的として設立され、東京都内からは18区2市の首長が参加していると聞いております。
 市内にも現在、東京電力、NTTの電柱が約4100本あることから、「日本一安心で安全なまち」の実現に向けて、無電柱化は災害に強いまちづくりのひとつの要素であると考えております。議員からお話のある地震だけではなく、昨今はゲリラ豪雨、竜巻などの風水害が東京や首都圏でも多発しています。無電柱化が進めば、そうした災害時に電柱の倒壊や電線の断線トラブルをなくすことができ、災害復旧にも期待が出来るというメリットがある一方、コスト面などのデメリットもあります。そうした課題等を見極めながら、東京都とも密な連携を図り、市民の誰もが安心して生活の出来る環境を実現してまいりたいと考えております。

最後に
安政南海地震の際に、自らの田畑に火を付けて津波から住民を守った「稲村の火」の主導者濱口 梧陵氏が、その後堤防を作り備え、約100年後の昭和大地震で多くの住民を守った話があります。
 無電柱化推進とは、いつ来るかわからない震災への備えとして、重要な案件だと強く思います。
 国、東京都からの補助金申請には、市が、住民を守るんだと言う意志を示す必要があり、それが無電柱化推進計画の策定であったり、首長会への参加等の表明ではないかと思います。
緊急輸送道路や災害拠点病院に面する道路など優先度を設けつつ、是非、日本一安心安全なまち狛江の実現の為、市内全域電柱のないまちづくりをめざして頂きたいと思います。
今回の法整備を契機に、予算確保や政策推進道筋をつけ、防災、減災、良好で安全な歩行空間確保、景観対策を加速させてください。よろしくお願い致します。
以上

 

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辻村ともこ一般質問(H29第1回定例会)
2問目「障害者による地方創生」について~障害者就労の工賃向上がまちを活性化する~
はじめに国の現状、都の現状、先進事例

現在、我が国は障害者の方々の自立と社会参加、そして共生社会を実現する為に、施設等から地域への移行の推進を打ち出しました。
この『施設から地域へ』という方針には2つの方向性があります。1つは「地域生活」の拠点を意味する施設から地域への移行、そしてもう一つは、就労場所としての施設から地域・一般企業への「一般就労」への移行です。
今回は、主に、障害者就労に関する質問をさせて頂きます。
就労支援施策の対象となる障害者数は、障害者総数約788万人中、18歳~64歳の在宅者数は約324万人であり、就労系障害福祉サービスから一般就労への移行を数字に直すと、11,928人と、平成15年から9.3倍にも上がっていますが、一方で、民間企業の雇用状況は、法定雇用率2.0%に対し、平成27年度は1.88%と目標に達していない状況です。
 
国も『「福祉から雇用へ」推進5か年計画』などにより、障害者の就労による自立・生活の向上をめざした、福祉と雇用の連携策が講じられている所ですが、一般的に実際は、二つの問題があると言われています。それは、障害者の福祉的就労と一般就労の間に高いハードルがある事。二つ目に、生活の安定、生活の質の追求、自立に向けた取組みを目指す中で、生活基盤を整える障害者就労における工賃向上が進まない事の二点が挙げられています。賃金向上から自己決定の出来る人生の豊かな選択肢を増やしたいという希望は、誰でも持っているものです。
そこで、私はそれらの課題を知恵を絞り新しいアイデアを形にし、障害者雇用を促進することで障害者就労支援工賃を日本のトップクラスまで上げることのできた北海道江差町にある社会福祉法人「江差福祉会」を視察して参りました。
江差福祉会は、人口8,500人の北海道江差町にあります。もともとは地元の医師が立ち上げ、平成2年に樋口理事長が就任。当時は「施設入所支援・生活介護事業所あすなろ学園」1つの施設で、利用者が40名ほどの小さな事業所だったそうですが、それが現在8倍の340人の利用者と職員170人。家族を含めると、江差福祉会関係者で、1,000人を超える規模とのことで、江差福祉会関係者で、江差町の人口の1割を超える日本でも有数の社会福祉法人へと成長しました。
事業規模も年間25億円と全国的にも上位に入り、施設の数は41施設にまで増え、内容は、施設入所支援・生活介護事業所あすなろ学園を始め、生活介護・就労継続支援B型事業所、就労継続支援B型事業所、障害者相談支援・特定相談支援・障害児相談支援事業所などの他、グループホーム、ケアハウスを市内の中心地を含め23棟、潰れた温泉施設を回収した居宅介護支援事業所の他、20名の障害を持つ方がサービスを行うバリアフリーホテルまで合わせると、42施設を運営しています。
樋口理事長は、障害者の労働現場を初めて知った時に、仕事に対する報酬が、国の平均で15,000円程度。それを20日働いたとして日当にすると一日働いても、700円程度にしかなっていない現状に驚き、障害者の自立と社会参加の為に、利用者に労働に見合う賃金を払いたい一途な気持ちで、大手印刷会社と共に災害用備蓄パンの開発を行い、製造販売の他、多角展開をしたと言います。樋口理事長の話によると、知的障がいのある人たちに少しでも多くの賃金を支払おうとすると、それまでのように普通にパンを焼いたり、単純なパッケージ作業に従事しているだけでは不可能だと思い新事業を決断。そのような時平成7年の阪神・淡路大震災が起こり、災害直後の被災地での食品のあり方が問題となっていました。搬入、耐久性、フードロスが起こらない災害時の食料品開発に取り組んだのです。

平成10年に、江差町の廃業したパン屋の工場を日本財団に支援を受け買い取り、日本製粉と相談して、災害備蓄用パンの開発研究に取り組んだそうです。独自に保存性、殺菌性を研究し、長時間、塩水に漬かっても腐食しない缶をメーカーと共同開発し、商品の開発に成功。この災害備蓄用パンは、その後の東日本大震災でも多くの人に選ばれ、OEM商品も合わせて現在は約600万個を出荷しているそうです。また、行政との連携も加速化し、廃校を利用したB型施設や最近では、町長からの依頼で、市内中心地のホテルの経営も依頼を受けて検討されているとのことでした。まさに、行政との一体となった取組みが福祉就労支援をバラエティ溢れる充実したものに変え、工賃向上が街の活性化に反映されていました。

■工賃について 
驚くのが、この災害備蓄用パンを製造している「就労継続支援B型事業所 あすなろパン」で働く利用者の平均賃金は月額15万円だということです。国の平均工賃が15,000円程度であり、狛江市の平均工賃が13,000円程度であることを考えると、地方の一般企業と変わらない工賃15万円という金額は、障害者の可能性を信じ、限界を突破した金額であり、同時に行政と社会福祉法人の大きな成果と言えるでしょう。
障害者施策の中で、賃金向上にむけた取組みは、一律にそれを望む人ばかりではありませんが、確実に個人の可能性を伸ばすことに繋がり、充実感や幸せを生み出すきっかけになります。また、障害者雇用が促進されることで、将来的には納税者を増やすことにもつながります。まさに、障害者による地方創生という選択肢もあってよいのではないでしょうか。

今、自治体には、障害者政策のスローガンだけでなく、本気の行動が求められています。
 今回は、狛江市内における障害者就労支援の現状と課題についてお伺いします。

質問1.
では、狛江市における障害者就労支援施策は狛江市第4期障害者計画においてどうように位置づけられているのか、また重点施策についてお伺いします。
再質問は、自席より行います。
福祉保健部長答弁
第4期障害者計画の中で、公的機関・民間企業における障害者就労機会の確保は計画の主要課題の1つに位置づけられております。重点施策として、「地域開拓促進コーディネーターによる市内企業の訪問を推進する。」「地域開拓促進コーディネーターを中心とした職場開拓とネットワークづくりを行う。」「職場定着を目的とした定期訪問活動を充実する。」「ジョブサポーター養成公衆や企業と就労を希望する障害者の合同説明会など、企業向け・市民向け・障害者向けセミナーを実施する。」の4点を掲げております。

質問2
市内障害者人数と内訳、対前年度の増減率は、障害者手帳及び精神の自立支援医療を受けている方の数で、延べ3,777人と対前年度マイナス0.6ポイントですが、身体、知的の両障害者数が増えていました。
では、狛江市における障害福祉サービスに関する平成29年度の成果目標について、福祉施設から一般就労への移行の現状と、就労移行支援事業所の利用実態について調べてみますと、目標値はほぼ達成しているとのことでしたが、課題は何でしょうか。
第4期障害者計画推進に係る進捗状況平成27年度を見ますと、課題に、就労継続支援A型と就労移行支援事業所が、市内に無いことが挙げられています。このことは、積極的な一般就労促進へ影響はないのでしょうか。今後の対策について伺います。

福祉保険部長答弁
 就労継続支援A型事業所や就労移行支援事業所で、就労に必要な知識や技術を身につけることは、一般就労に向けた一つのステップとなります。特に就労移行支援事業所については一般就労への移行のために必要と考えており、現在計画が中断しております地域生活支援拠点での整備を検討していたところです。 
今後も市内法人等と連携をとりながら検討してまいります。

質問5
訓練の場が必要だという声に応える為、地域生活支援拠点整備の早期実現を期待します。

さて狛江市の福祉作業所等の工賃の現状についてお伺いします。
福祉保健部長答弁
 市内の就労継続支援B型事業所は、ひかり作業所は定員12名、こまえ工房もえぎは定員14名、就労支援事業所メイは定員40名となっております。公表されている情報では、27年度の平均工賃は最も低い事業所で7,101円、最も高い事業所で13,758円となっております。

質問6
狛江市は、国の平均工賃より低いことが分かりました。年度によって人の移動や高齢化により状況が前後するようですが、この状況を市はどのように考えているのでしょうか。
福祉保健部長答弁
 平均工賃については、年度によりかなりのばらつきがあり、単年度の平均工賃のみで一概に高い・低いと言えないところがございます。また、法人の理念により目指すところの違いによっても賃金に差が出ると考えております。

質問7
そういう考えもあるかもしれませんが、当事者の声をお聞きしましたところ、市内に生活の自立を求め賃金向上を目指している方は、多くいる様です。例えば、障団連の運営するあいとぴあセンター1階のカフェ「夢」は、法外施設ですので現在、ダブルインカムの場所として、また、福祉作業所に通っていない障害者の就労訓練の担いを折っている現状があります。
初任給が時給300円だそうですが、ベテランになると時給500円+ボーナスで、月収5万円にもなる方もいるとお聞きします。これは国のB型の平均の3倍ですし、このように法外施設ということで、仕事を掛け持ちをされている方がいらっしゃれば、さらに多くの収入を得られる貴重な就労場所となっています。
 しかし夢については、運営の許認可期限がすでに3年以内に迫っているとのことで、現在法内移行を検討しているとのことですが、法内移行をすると、福祉作業所として成り立った場合、2つ以上の福祉作業所に所属できないため、仕事の掛け持ちが出来なくなり、市内障害者の収入が減る人が出てくると思います。また、就労移行支援事業所が市内に無い中で、唯一就労訓練の代替え先としての機能も失うと思います。
こういった現状を把握し、利用者の声を聞いたうえで、より良い移行が出来る様行政には支援を要望致します。

質問8-2
障害者優先調達推進法に基づく障害者就労支援事業所への発注について市の平成27年度取組み実績と周知方法についてお伺いします。
福祉保健部長答弁
市の取組みとしては、毎年度障がい者就労施設等からの物品等の調達方針を定め、全課あてに障がい者就労支援施設が提供できる物品等のリスト等を通知し、積極的な活用をお願いしているところです。
 平成27年度の実績でございますが、自主製品の調達が5事業所80,350円、名刺の印刷が1事業所27,192円、通知等印刷物の封入が2事業所1,278,496円、清掃業務等が1事業所61,981円となっております。

質問8-3
庁内発注について取り組みは評価致します。しかしながら、一覧表をみますとまだ発注部署が少ないように思いますし、作業所の発注数にバラつきがあるようです。周知に工夫をし仕事の分母を増やすことで課題解決をして頂きたいと思います。

① 市内企業、団体に対し、障害者就労施設等からの物品等の調達について平成27年度実績と周知方法についてお伺いします。
福祉保健部長答弁
   現在、市内事業所等への積極的な周知は行っておりませんが、電話等で企業から仕事の依頼や照会等があった場合は、各事業所の連絡先をご案内しております。

質問9
積極的な周知を行っていない事は残念です。ここは改善の余地があるのではないでしょうか。
今までお聞きしました障害者雇用と工賃向上に関しては、狛江市も社会福祉協議会、地域開発推進コーディネーターの方も、作業所の皆様も、頑張って取り組まれている様子が伝わりました。しかし、もっと充実させることが出来るのでは、と思われる点がありました。
それを解決する4つの提案をさせて頂きます。

【辻村提案1.(IT関連の支援)狛江市ホームページでの障害者雇用及び障害者就労支援施設等からの物品等調達に関する狛江市ホームページ内特設ページの創設】

現状、狛江市ホームページには、障害者雇用についての周知、また、障害者就労支援施設等からの物品等の調達に関する特設ページがありません。提供される物品、労働についての一覧も無ければ、障害者雇用、物品等調達の意味も掲載ありません。これでは障害者雇用と調達等に関しての理解促進、周知は進まないと思います。
もっと、障害者雇用と物品調達等を知って頂き、マッチングの機会の創出をする為に、下記の通り提案を致します。お金も大きな手間もかからず設置可能なため、即時検討をお願いできないでしょうか。

又参考までに、世田谷更生館のチラシが大変良く出来ていました。わかりやすい周知方法と積極的な掲載が必要です。
たとえば、
<掲載内容>
1)障害者雇用について
① 障害者雇用の意義、メリット、魅力、事例
② 障害者雇用の流れ 
③ 事例 (利用者の声)


2)障害者就労施設等からの物品等の調達について
① 物品調達をする意義、メリット、魅力
② 提供サービス一覧(誰もがアクセスでき必要なサービスを見つけられマッチングの場)
③ 事例 (利用者の声)

などが有効かと思います。お考えをお伺いします。
福祉保健部長答弁
 ホームページの創設は可能です。市内障害者就労支援施設等と調整のうえ、他市で取組み等を参考にしながら検討してまいります。

質問10-1
【辻村提案2.(顔と顔の見える場の提供)障害者雇用及び障害者就労支援施設等からの物品等調達に関するジョブフェアの開催】

東京しごと財団や市内作業所より、有効な手段として市内企業や団体を招いた(顔と顔の見える場の提供)障害者雇用及び障害者就労支援施設等からの物品等調達に関するジョブフェアの開催が有効であと意見を頂戴しました。
 実際、今年度は、サポートの行っている就職準備訓練(体験)の募集を掛けたところ、商工会からは手が上がらず、場所についても、夢と村田パンしか受けてくれなかったそうです。就職準備訓練という雇用でなく、体験で触れ合う事で、その後の就労へ繋げる手法は多くの自治体で取り組んでいる優良な取組みです。
顔の見えるジョブフェアは、かなり有効かと思いますがご検討頂けますでしょうか。

福祉保険部長答弁
市内の障がい者就労支援施設等では販路を広げるべく、都内で行われている食品の製造販売業者を対象とする合同商談会等に参加しております。小売店での販売や通信販売等において実際に商談につながるケースもありますが、民間企業との取引では、規格やロット数、納期等のハードルが高く、なかなか継続的な取引にはつながらないといった状況もあったと伺っております。
就労支援施設等と調整のうえ、他区市の取組み等を研究してまいります。

質問10-2
 共同受注についても有効なのでご検討いただけないでしょうか。

福祉保険部長答弁
市内の就労支援施設の中には他区と共同受注を経験した施設もあると伺っています。隣の調布市でも取組みを始めていますが、まだ共同受注には至っていないとの事です。他区市の取組み等を研究してまいります。

質問11
【辻村提案3.(市が先導した仕事開発)障害者就労支援に関する新たな仕事、稼げる仕事の開発とソーシャルファーム】
狛江市においても、賃金向上に資する研究、調査、必要があれば新たな作業所の誘致をすべきではないでしょうか。
また、江差福祉会では、樋口理事長は、災害用備蓄パン以外に、「フリーズドライご飯」や「フリーズドライビスケット」を開発されています。これは、市内に同業他社がなく、求められているものを研究した結果です。狛江市としての出来る賃金向上への狛江市の独自商品を開発するなどのサポートも必要ではないでしょうか。

福祉保健部長答弁
 他事業所との商品の差別化を図るために、独自で商品を開発する等の事業所努力は必要と考えております。具体的なご相談をいただいたことがありませんが、他区市の取組み等を研究してまいります。

質問12
東京都では、障害者就労支援としての第三局としてソーシャルファームを取り上げています。これはどのようなもので、狛江市では導入向け準備をしているか。またどのような検討があると考えるか。

福祉保健部長答弁
平成24年から25年にかけて、市民福祉推進委員会障がい小委員会事業所との連携による就労支援のあり方に関するプロジェクトチームにおいて、ソーシャルファームの可能性についても検討を行いました。
検討報告書では、障がい者を取り巻く就労環境の漸進的な改善が最終的な目標であるが、これに至る段階的な中長期的目標として「ソーシャルファーム」が考えられる。具体的な立上げ方法、運営方法などについては、商工会等からアドバイスを受けながら長期的な視点で検討していくべきであり、課題はまだ残されているが、市域が小さく、お互いに顔の見える地域である狛江市の利点を活用し、商工会や障がい者団体、作業所等が協力し、協同組合形式でソーシャルファームを立ち上げることを提案する」という内容になっております。その後、ソーシャルファームについては、進展しておりませんが、庁内の関係部署と連携したうえで、可能性を探っていきたいと考えております。

質問13
まさに、狛江市内の障害者就労支援施策の課題を解決する機能が揃う取組みだと思います。是非、東京都の補助金などを活用し、進めて頂く事を要望します。
【辻村提案4.(国推奨・市内既存課題解決策として)就農】

「生産緑地指定30年問題の解決策としての福祉と農の融合について」
近隣では、調布市の「新樹会」創造印刷というB型の作業所が、平成28年春より、活動の場として、就農を始められました。インタビューをしたところ、農家より土地を借り、現在活動日には5人から15人が農業に従事し、今は作物を作ることで試行錯誤しているが、将来は、生産、加工、販売までの6次産業化をし。工賃向上へつなげたいと話されていました。

 生産緑地指定30年問題を抱える狛江市においても、平成34年を見据え、農業と福祉を結びつける就農について積極的に進めるべきだと思いますが、狛江市における就農の現状と課題、今後の取組みについて教えて下さい。
市民生活部長答弁
現状、狛江市の農地を活用した事業としては、市民農園の一部を活用した福祉区画としての農地利用がございます。
新たに策定された都市農業振興基本法に基づく都市農業振興基本計画においては、都市農業の振興に関し、政府が総合的かつ計画的に講ずべき施策として、農作業を体験することができる環境の整備等を掲げており、高齢者、障がい者、生活困窮者等の福祉を目的とする都市農業の活用の促進がうたわれております。狛江市の地域特性に合わせて、農業者や関係機関との調整が必要となりますが、都市農地保全の推進を行っていく上での有用性等については、将来に向けて検討していかなければならないものであると考えております。

質問14
最後に市長にお尋ねいたします。
ぽかぽか広場の整備も喫緊の課題であります。現状の取組みを改善する事と同時に、障害者方々のお力を存分に発揮できる新たな仕事と活動の場を産官学金一体となって模索する必要もあるのではないでしょうか。

市長
議員のおっしゃることに共鳴します。一人一人に見合った幸せの形を考え、進めてゆきたいと思います。

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